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画家民子、肖像画スケッチを描く

後輩のAちゃん経由で久しぶりの肖像画の依頼があった。すでに逝ってしまった優しくて大好きだったおばさんと仲の良かった旦那様を描いて欲しいと。神奈川で農業を営みおばさん達が育てたトマトは絶品。働きに働いた夫婦。思い出の写真をどんなにかき集めてもピントの甘いスナップ写真がしかも数枚しかなく、他の画家さんにはみんな断られたそうだ。依頼者の優しさ、頼まれたら89歳でも意気に感じ引き受け、死にものぐるいで何枚も描いては捨てをして仕上げた。

2人は写真が撮られた年代も場所も全く違う。仲が良かったという夫婦が、あたかも同じ時に一緒にいたように会話してるかのように、仕上げる。

会った事もない、写真も不鮮明、目がもう少し垂れていたような気がする、との依頼者の印象を表現する為真剣だ。

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